三冨開墾地の後継者の一人 [新しい農業]

 ゼミ2-1.jpg

 所沢の農業後継者団体の一つ、4Hクラブの次の世代は30歳代の青年の集まりです。その「後継者部会」という団体の中に、この青年がおられました。所沢の三冨地区といえば、江戸時代の幕府が当時貧困にあえぐ庶民を救うことを目的に、広大な荒れ地であった三冨地区の開墾に取り組んだのです。こうして、彼の先祖は農地を取得し、3代目の彼が今、この農地で、新しい農業への夢を語ってくれました。

 6ヘクタールといえばほぼ6町歩、すなわち、6万平方メートルの土地になるのですが、この土地を現在は父上と分け合う形で、その栽培方法から流通、販売方法も独自の新しい方法で行っているというのです。新しい農業は、このような新しいチャレンジがあればこそ、形を作っていくことができる。私たちはこの青年のチャレンジをさらに詳しく知りたいと思いました。

 たとえば、栽培方法は「安心、安全な野菜作り」を目指し、土本来の力と野菜の持つ生命力が引き出す有機栽培と、その一方では、自然農法と言われる無農薬、無化学肥料の栽培に徹しているのです。さらに、これらの栽培方法を広めるため、あるいは人手不足解消のために、彼は市内でも初めてと思われる「研修生」の受け入れを始めました。これは、無料で自分の農地を提供し、栽培方法などの指導を行いながら、その農地の活用を期待する。将来、農業を志す人、あるいは家庭菜園を楽しみたい人に研修のチャンスを与えるというものです。そして、彼は、流通、販売面では独自に東京への進出まで図るようになりました。

 ですが、さらに新しい形態を整えるには、あるいは、行政への働き掛けをするには、彼一人では、当然ながら時間的に余裕がありません。特に彼が将来願っているのは、地産地消という地元での販売なのです。現在もJAなどを利用することはあるのですが、さらに地元の農家が協力し合える大きな販売組織を作りたいと。4Hクラブという20代の農業後継者たちには、彼はある意味で、憧れの、尊敬できる存在のような?私はそんな気がしてきたのです。

 さて、この新しい農業経営を目指す農家さんは関谷さんという農家さんです。http://homepage3.nifty.com/sekiyanouen/ 彼の掛け声に集うボランティアや地元の古くからの理解者が連日、彼のもとへ訪れるのを拝見したとき、私は、関谷さんはきっといつかこの夢を実現させるのではないかと感じました。それを手助けするのに私たちはどんなことができるのでしょう。市民大学で地元の農業を知るチャンスを得て、夢や問題点を取りざたするだけでは本来の市民大学の目的にはいまいち不足です。関谷さんを訪問した時は、私たちは自分たちができるものはないかと全員が頭をひねったのでした。


nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:仕事

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。